LETTER#08 挿絵が “語る” あの日の真実

写真 2
アパレル・パタンナー Hさん
Linde CARTONNAGE
ファッション・パタンナーのHさんから届いた手紙に、料理のレシピが書かれていました。#まぐろとわけぎの酢みそ和え。丁寧にも挿絵まで入っている。彼女とは昨年来の付き合いで、ご自身の職場は博多にあるにもかかわらず、ことあるごとに大手門まで足を運んでくださいます。先日のこと、その本人と友人をまじえて食事を一緒する機会がありました。場所は、全員が初めて利用する呉服町のスペイン料理店。イカスミのパエリアが美味しい店でした。デイリーワインをやりながら終始、仕事や趣味の話をしていたところ、何かの拍子に自炊の話に(なったのかな)。食事も後半に差し掛かった頃合いでした。久しぶりの酒会という状況も相まって、リンデは随分調子よく(開放的に)なっていたと思います。同席した友人の後日談によると、酒のあてすら作れない男なんかこれからは務まらんとか、(リンデは)冷蔵庫内の限られた食材で瞬時にレシピを組み立てるほどの創造性をもってるとか、私何を思ったか目を覆いたくなるような持論を散々Hさんに投げかけ、自分のデキっぷりをPRしていた(何のために…)らしい。しかし、優しい彼女は、私の根も葉もない(根くらいあると言ってみる)自慢をスマートに受け流し、数日後、こんな形で、当時の返事を手紙に託してくださったのです。「“デキる” リンデさんなら、これくらいつくってみましょう」(とは書かれていなかったけれど)。

(奥の白い紙)Lin.01便箋 830円(Linde CARTONNAGE)