サトウアキコさんと切り紙2

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色紙も雑誌も、はたまた端切れも、サトウさんの手にかかれば
たちまち命宿る動物に様変わり。ともすれば意思さえも感じられる。

一方的な再会の約束が実現した日、
サトウさんは“約束どおり”日ごろのアートワークを
ポートフォリオにして私に見せてくださいました。

コーヒー豆を挽くマントヒヒ、傘をさすライオン、ピザ生地をこねるきつね。
IMG_5739紫陽花を手にする猫、二輪車にまたがるゴリラ。

動物たちの表情からうかがい知れるのは、
私という人間生活にある悲喜こもごもが、愉快な世界のなかに
実に率直に描かれているという点です。

たとえば、
サトウさんが二輪車にまたがるゴリラにつけたタイトルは「叫びたい日もある」。
思わず感情移入してしまう。

猛獣ライオンがひ弱な傘で大雨をしのぐさま。
強さとはなにか、問われているような気もする。

いちいち啓蒙的な観念でとらえるものではないかもしれない。
ただ私は、彼女の切り絵を前に、さっきまでの人生観をわずかに顧みる時間をもてました。

コミカルともチャーミングとも言い知れぬサトウさんの“絵”、切り絵。

紙を貼り合わせるだけで、ほんの自分にさえ、
これほど何か問いかける世界をつくりあげられる技術(感覚)があることを知った今、
私は、彼女のアートワークの紹介とともに、この切り絵を今月の「手紙のじかん」に実施できないかと考えました。

次回につづく。

サトウアキコさんと切り紙

リンデにおこしくださりありがとうございます。
IMG_5732「LOVE LETTER」(C)サトウアキコ

愛くるしいが物憂い。
まるで明るいばかりが人生でないことを示唆するような、
「LOVE LETTER」という名のポストカード。

この“絵”の作者であり美術家のサトウアキコさんとの出会いは1月でした。

その日も「手紙用品店」なぞもっともらしい態度で
店頭品、とりわけ用紙や印刷の特長を力説(よく言えば)していたら、
すべてが織り込み済みという感じで、微笑みを浮かべ(そう見えました)、
品物一つひとつを手に取る一人の女性が。

「私も紙で創作してまして……」。

瞬時に“あやしいにおい”を感じた私は、
初対面の相手に対し、その場であれこれと話題をもちかけ、
作品やそれをつくりをはじめたいきさつ、使う紙、道具、さらには渡航歴まで
気づけば一息に話を展開していました。
またあろうことか、ご本人のアーカイブ作品も見てみたくなり再会の約束をとりつけるなど、
われながら?(いや、これがわたしだ)明け透けなやりとりと自覚しながらも、
初見からその作品世界に引き込まれていったわけです。

次回につづく。

ブックバインドで「スクラップブック」に挑戦!

いつもリンデ カルトナージュにお越し下さりありがとうございます。

リンデ カルトナージュ ワークショップ「手紙のじかん」。二月は初島先生ご指導のもと、久しぶりのブックバインディング(製本)の回となりました。
IMG_2126 2今回は糸綴じの製法ながら、自宅でも簡単に制作できる「スクラップブック」に挑戦。
表紙面にはイタリア製のデザインペーパー、内面には写真や思い出のチケットなどの貼り剥がしにも強いケント紙を使用し、裏表紙部分には、ベルギーのタイポグラフ社の封筒をはりつけることで、機能的な一冊となっています。

IMG_2098今回も初参加のかたに多くお申し込みいただきましたが、そのなかにはなんと現役高校生の姿も!
幅広いメンバー層に、ワクワク感高まる雰囲気でスタートです。
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IMG_2102まずは初島先生のデモンストレーションから。
わかりやすく丁寧な説明のもと、あっという間に美しいノートサンプルが仕上がりました。
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IMG_2105先生の手さばきを忘れないうちに、さっそく製本作業に取り掛かります。
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IMG_2104表紙に使うペーパーや、留め具のボタンも思い思いにチョイス。
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IMG_2110みなさん手際のよさもあって、あっという間に完成。一つとして同じもののない、オリジナルノートが出来上がりました。

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IMG_2122ワークショップ恒例の、集合写真撮影タイム。一同に会すると圧巻の光景です。

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今回は時間の関係上実践はありませんでしたが、カリグラフィーを習われたかたは、このように文字入れするとさらに愛着のわくブックが完成します。
今回も大盛況の、あっという間の二時間でした。参加いただいたみなさんには、ご自宅でもぜひ気軽にノートブックづくりを手がけていただきたいと思います!

野津がお届けしました!

2月の「手紙のじかん」は、ブックバインディング!

リンデにおこしくださりありがとうございます。

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一月の手紙のじかんレポートを紹介したばかりですが、
もはや今月の告知をすべきタイミングにさしかかっております。

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今回はブックバイディング(もちろん、カリグラフィーの練習もあります)をお楽しみいただきます。
昨年の実施以来、リクエストの多かった内容です。
リンデが用意する使用紙や封筒からお好みのものを選んで、
自分仕様のノート(A5サイズ)づくりに挑戦します。
カリグラフィーのみならず、ブックバイディングにも精通なさる
初島先生の力添えをいただき、特別なじかんをお届けします。
さあ、今月もどうぞご一緒に。

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【日時】2月25日(日)14:00-16:00
【場所】Linde CARTONNAGE
【お申し込み】定員12名になり次第しめきり
【予約】店頭、お電話、またはこちらより
【参加費】3,000円+材料費(紙、材料込みで1,000円以内の予定です…当日お支払い)
【持参物】ボタン(お好みのもの)※当日販売分もございます。目打ち、キリ、千枚通しなど穴を開けるもの。またはハサミ。※道具はそれぞれ数本ご用意がありますが、可能な方はお待ちいただけますと幸いです。

【このイベントのお問い合わせ先】
店頭:瀬口・野津
K代表・古賀 info@keitime.com 09011937106

===========

<<初島さんについて>>
カリグラフィーの教室兼、自身のアトリエ『スタヂオポンテ』主宰
アメリカでカリグラフィーに出会い、イギリスでブックバインディング(製本)を学ぶ、など、紙と文字、印刷にまつわることの造詣が深い、福岡では稀有な存在。
国外の著名なカリグラファーとの親交も深く、大学での講義、海外でのセミナー、ワークショップなど、講師活動も行う。
住まいである糸島の茅葺き古民家は、『銀河荘』でおなじみ。
自ら田畑を耕し、蒔をくべ、昔ながらの日本の暮らしを実践中。
文字のプロでもあり、食と農を楽しむ自然人でもあります。
スタヂオポンテHP→http://www.studioponte.com
銀河荘facebook→https://www.facebook.com/gingaso/

メディア掲載情報

リンデにおこしくださりありがとうございます。

鮮やかさと美しい深みを表現できると、愛用者の多い「ジェントルインク」(日本製)。
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このほど、中味そのままに、パッケージデザインが一新しました。
従来の浅底で楕円の形の名残すら感じさせない、フルモデルチェンジっぷり。
さながら宝石箱のようでもあり、かつての給食牛乳のようでもあります。

個人的にブルー推し。そのワケは………、店頭でお尋ねください。

昨年につづき、各種メディアにおいて、リンデを取り上げてくださる機会に恵まれております。
ご担当各位に、この場を借りてお礼申し上げます。

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①【FRaU/フラウ 2月号】講談社
特集「近くて新しい九州」は、長崎や熊本のホットスポット(ざっくりですが)を教会や温泉、食などから紹介。われらが福岡の街もヒップなグルメ店や物販店を中心に様々なエリアが網羅されています。リンデはオリジナルの便せん各種を取り上げていただいています。九州特集とあり、書店によっては完売の模様。ちなみに私は空港のTSUTAYAでゲットしました。

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②【ep./イーピー 2月号】ラブエフエム国際放送
ことあるごとにお世話になります。今号は「はじめてのハンドメイド」をテーマに、各種アクセサリーを手づくりすることの魅力が紹介されています。手を動かすことは楽しい!それは手紙を書くこともしかり、ですね。と言いつつ、同号でリンデはというと、韓国人アイドルグループ「CODE-V/コードブイ」さんのツアー告知撮影でロケーション協力をさせてもらいました。みな格闘家みたいに体が大きかったんだけど、体毛とか薄くて、声もソフトで、手紙好きってところにも惹かれました。ご来店ありがとう!日本ツアー、ファイティン!

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③【ドォーモ 2018.2.7 OA】九州朝日放送
深夜帯の人気番組。当初、一体リンデに何の用事があるんだ(笑)と思いましたが「明治通り特集」、さらには「気付かれにくい店」という趣旨を聞いて納得(してる場合じゃないけど泣)。
コンバット満さんに、万年筆やガラスペンなど、インクで書く筆記具の魅力を紹介させてもらいました。手紙用品屋として、ひきつづき、がんばってまいります。

カリグラフィーで書く、ラブメッセージ(会振り返り)

いつもリンデにおこしくださりありがとうございます。
IMG_5504バレンタインデイに贈るチョコレ〜ト!ではなく、
「ラブメッセージ」を掲げ実施した手紙のじかんでしたが、
今回は男性参加者の姿もあり嬉しかったです。お返し(=ホワイトデイ)にも有効ですよね!

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IMG_5460IMG_5461鉛筆、ポインテッドペンを基本道具に、ペン先の走らせかた、角度、あるいは間隔など、
初島先生お手製のガイドシートを教科書代わりに、時折実演を織り交ぜながら、
カリグラフィーのコツを様々に学んだひとときでした。

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カリグラフィーのスキル研鑽に20年以上も時間を費やしておられる初島先生でさえ、
「毎日が練習」とおっしゃるくらいですから、
たかだか2時間のワークショップで誰もが上手く書けるようになるなど到底無理な話かもしれません。
いっぽう、先生は毎度、参加者にこうも付け加えられます。

「きれいな字ではなく、丁寧に書くことが肝心ですよ」。

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その言葉の意味するものが、一人ひとりの字から理解できる気がします。
文字に型(書体)があるという概念は、人間が書く字には“表情”がうまれることの裏返しでもある。
だからまずは、自分自身がじっくりと、ゆっくりと、
字に向き合うのを自覚することからはじまっていくのかな。

カリグラフィーが上達する心得を、リンデはそのように解釈しています。

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手紙のじかん。2月も最終日曜日(25日)にお会いしましょう。

“Old Style”の味わい

いつもリンデ カルトナージュにお越し下さりありがとうございます。

雪の散らつく日もあるような厳しい寒さの日が続きますね。
県外からご来店のお客様から「福岡って寒いんですね!」と驚かれることもしばしば。

リンデでは、年明けから新たなペンが続々と入ってきました。
さまざまな表情が見られるペンのなかでも、美しい輝きについ目を奪われる大人のための一本がこちら。
IMG_1970ひときわ存在感を放つ重厚なボディは安定したグリップ感で、スムーズな筆記が楽しめます。厳選されたレジンを素材とする曲線のあるシルエットは、いまだ色褪せることのないオールドスタイルの味わい。深みのあるブラウンカラーが成熟のイメージを醸しだします。
IMG_1972一年をともにする頼もしい相棒となること間違いなし。
心機一転のスタートに、ぜひ出会っていただきたい一本です。

どうぞ店頭にてお確かめください。

野津がお届けしました!

手紙のじかん。今年も初島さんのカリグラフィーから!

リンデにおこしくださりありがとうございます。

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昨年の仕事はじめは、沖縄での企業取材でした。
写真の色から温度が伝わってくるようですが、この日(1/6)現地は体感で25度くらい。
みぞれちらつく福岡から、ウールコートを羽織り向かった那覇は、
アンビリ〜バボーマイガぁ〜! !  暑い、一月でした。
Tシャツ姿さえ見受けられるモノレール車内で、
余分の上着を手に、ひとり車窓を眺める36歳、年始のミステイクでありました。
スクリーンショット 2018-01-09 17.14.28ちなみに、、、今日はなかなか(というかだいぶ)寒いようですね。

ひるがえって本日の福岡。いろいろ諦めたくなる冷えこみよう。
予報によれば向こう3、4日は☃☃☃。いよいよ寒さ本格化といったところでしょうか。

26169674_1909460169067509_7715039649830351788_nさて、今年も手紙のじかんにお付き合いください!

今月は28日(日)14:00〜の実施。
店頭やお電話はもちろん、下記アドレスからもご予約可能です。
初回は恒例の、初島さつき先生とお届けするカリグラフィー!

初心者こそ楽しめる内容です。ご参加お待ちしております。

手紙のじかん バレンタイン編 〜カリグラフィーで書く “Love Message”
1月28日(日)14:00〜16:00

パートナーはもちろん、家族、友人、大切な方への“Love Message”をカリグラフィーで美しく 。
バレンタインのこの時期にぴったりな、カリグラフィーワークです。
日頃はなかなかストレートに伝える機会がないという方も、カードに託して、
感謝や愛の気持ちを伝えてみませんか?
初めてのかたも、久しぶりで復習したい、というかたもお気軽にご参加ください。

★★会について★★
カリグラフィーのガイド役に初島さつきさん(スタヂオポンテ主宰)をお迎えし、
毎回好評をいただいている“めくるめくカリグラフィーの世界”。
カリグラフィーの講座は、通常、習字であり、入門編だけ切り取った内容での開催、
オリジナル作成資料の提供は、リンデでの特別開催となります。
この機会をたくさんのかたに活用いただきたいと思います。

【内容】
・基礎練習:「カリグラフィー基礎編 」※初島さんオリジナルの練習シート使用
・ 練習:ラブメッセージと、お名前をカリグラフィーで書く
※予め初島さん作成の例文をご準備します。
・清書:メッセージカードをカリグラフィーで2枚書いてみます

>>初心者の方…基本のイタリック編
>>2回目以降の方…フローリッシュに挑戦も良いかもしれません。

【日時】1月28日(日)14:00-16:00
【場所】Linde CARTONNAGE 店内にて
【お申し込み】定員15名になり次第しめきり
【ご予約】こちらから可能です
※ペンを購入希望される方は1/20までにお知らせお願いいたします。

【参加費】3,300円(初島さんオリジナルの資料ガイドシート、紙、材料、インク使用込み…当日お支払い)
【持参物】以下、必要な事項となりますので、必ずご確認の上ご参加ください。
・ポインテッドペン、他、カリグラフィー用のペン
・バッグ、クリアファイルなど、資料をキレイにお持ち帰りいただくもの。
※ ペンをお持ちでない方へ→お申し込み時にお知らせください(1/20まで)

申し込みフォームに「ペン購入希望」と記入いただいた方は、
こちらで当日購入分を準備します(ペン先+ペン軸で500円程)

※基礎編の参加ご経験者で、初島さんオリジナルのガイドシートをお持ちの方へ↓↓
申し込みフォームに「ガイドシート持参」とご記入ください。参加費を200円引かせていただきます。

【その他】
・店舗でもインクをご用意しておりますが、ご自身の使用したいインクがあるかたはご持参ください。
・この会では、予め初島さんにご準備いただいた例文のガイドシートをご提供します。

オリジナルで、個人的なカリグラフィーワークをご依頼されてみたいというかたは、
会終了後、初島さんまでお気軽にお問い合わせください。

【このイベントのお問い合わせ先】
K代表・古賀 info@keitime.com 09011937106 
HP関連リンク http://keitime.com/2018/01/05/630
Linde CARTONNAGE info@linde-cartonnage.com 0927257745(瀬口・野津)
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★★初島さんについて★★
カリグラフィーの教室兼、自身のアトリエ『スタヂオポンテ』主宰。
アメリカでカリグラフィーに出会い、イギリスでブックバインディング(製本)を学ぶなど、
紙と文字、印刷にまつわることの造詣が深い、福岡では稀有な存在。
国外の著名なカリグラファーとの親交も深く、大学での講義、海外でのセミナー、
ワークショップなど、講師活動も行う。
住まいである糸島の茅葺き古民家『銀河荘』もおなじみ。
自ら田畑を耕し、蒔をくべ、昔ながらの日本の暮らしを実践中。
文字のプロでもあり、食と農を楽しむ自然人でもあります。
スタヂオポンテHP→http://www.studioponte.com/
銀河荘facebook→https://www.facebook.com/gingaso/

社会問題の一端を知る。学生と本をつくりました。店頭配布中です

リンデにおこしくださりありがとうございます。
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新年も早々から馴染みのお客様はじめ、遠方各地から品を求めにお見えになる姿に接し、
今年もオリジナルの製作やバイイング、あるいは依頼のある編集や執筆など、
あらゆるものに精を尽くしていこうと期するしだいです。よろしくお願いします。

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ベルギー le typographe(ル タイポグラフ) 印刷のレターアイテムが店頭にすべて到着しました。
昨年の渡航から数カ月。現地の印刷工場(こうば)で直に見たものが、日本の、福岡の、大手門の
狭小ビルの一角にそしらぬ顔でひしめく光景。感慨?もそこそこに、それらをどうやって楽しんでもらおうか。
弾む気持ちを制しながら、空間、言葉を思案中です。

IMG_5355話題変わって、本「Ensemble/アンサンブル」の紹介。

これは先月(12/24)刷り上がったばかりの本で、講師として私が10年以上もお世話になる
ファッション専門学校の学生とともにつくりあげた一冊です。
毎年、私の授業は一年をかけて雑誌制作に取り組むのですが、そのテーマ設定は、
学生の意思を最大限に反映したいという思いから、いつもゼロベースからスタートします。

意欲的な学生もいれば、そうでない(にも関わらず授業を選んでくれている……)学生と
まっさらな状態でアイディアを出し合う時間は、私の恒例の楽しみで、
ある年はコーディネート(スタイリング)集をつくったり、明くる年は衣食住でテーマを切ったりと、
当代の学生カラー(というのが本当にあるんです)で企画内容は大きく変わります。
つまりこの本(Ensemble/アンサンブル)も、今年の学生カラーが表れた一冊、というわけ。
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ところで、
思い返せば昨年だけでも、記憶に留めておくべきニュースがたくさんありました。
にわかに盛り上がり、なぜか報道の表舞台から消え失せた魚市場移転問題、
北部九州の大水害、福祉施設での凄惨な殺人事件、揚げ足取りに終始する国内政治、朝鮮半島の緊張、
国連では核兵器禁止条約が採択(日本は不参加)され、アメリカは大統領も変わりました。

大なり小なりというか、気に留めておくべき対象に大も小もありはしないのですが、
自分たちの日常生活の目の前に横たわる、身近な問題くらいは、そろそろ意識したい。
なんかこう、自分たちが好きなファッションを通じて、そういう問題の現状とか展望とかを
まとめてもいいな ! 「Ensemble/アンサンブル」は、そうした学生(11人)の声によって始動しました。

彼らが向き合った社会問題は全部で「11」。

学生Kさんの「コミュニケーション障害」記事を皮切りに、「核戦争」、「フェアトレード」、「水質汚濁」、
「児童虐待」、「動物愛護」、「メディア・リテラシー」、「宗教紛争」、「テロ」、「LGBT」、
それに「フェミニズム」をテーマに、各分野の第一線で活躍されるかたがたに取材を依頼しました。

SNSはあくまでもツール。縛られるのではなく、使いこなすことが肝心なのだ。情報伝達の手段がますます手軽さを増す一方、その“主役”であるはずの私たちは、どれほど「自分の範疇」で各ツールを駆使できているだろうか。
P04 「“ネット”に縛られる若者」 より (研究テーマ_コミュニケーション障害/執筆学生:K)

(長崎大学核兵器廃絶研究センター・客員研究員 桐谷多恵子さんが、広島・平和記念公園の話題にふれ)「広島の復興は、世界へアピールするための被爆都市としての『復興』でした。しかし、生活者のための復興とは言えません。我々はその“公園”を、原爆を忘れないための場所であり、もう二度と戦争に使われないよう決意する場ということを改めて胸に刻まなければなりません」。
P06 「同時代を生きる、被爆者と私たち」 より (研究テーマ_核戦争/執筆学生:Y)

有名無名問わず、情報発信には責任がともなう。新聞記者である川上さんが、日ごろいかに真実を伝えるために、足を動かし、様ざまな立場の人に会っているか。つまり、誰によってその記事(情報)が提供されているかを、私たちは判別すべきだ。
P16 「情報を正しく選別すべき時代」 より (研究テーマ_メディア・リテラシー/執筆学生:T)

学生として、若者として、女として、男として、
それぞれの立場からわき上がる感情を抑えつつ、客観的に物事をとらえる難しさ。
まして、長文など、普段まったく書く機会のない(おっさんでも滅多にない)学生には、
この授業は身にこたえる挑戦だったはずです。
ただそれ以上に、この取組み(授業)は、問題を問題として理解することや
問題の改善にあたる人が自分たちの身の回りに確かに存在していることを学ぶ絶好のチャンスでした。

私たちを取り巻く社会・自然環境、ひいては世界情勢は、日々めまぐるしく移り変わっている。
それにともない社会では今、自分たちの想像をはるかに超える新しい価値観が生まれている一方で、
様ざまな課題が立ちはだかっている。本誌「アンサンブル」は、ファッション誌でありながら、
現代を生きる読者の代表として、学生の私たちが今、避けては通れぬ11の社会テーマを考える。
小誌をきっかけに、これから向かうべき人間の未来を共に模索してみよう。

P02 プロローグより

学生が大仰なことを言いおって! という気持ちもわかりますが、
もうずいぶんと社会を経験してしまっている人にこそ、
目にしてもらいたい現実があります。出会える言葉があります。

本「Ensemble/アンサンブル」は、リンデ店頭でも無料配布しています。

どうぞ手に取ってご一読ください。

最後に、本誌制作にあたり取材のご協力をいただいたかたがたは下記のとおりです。
昨年はお忙しいなか、学生のために時間を割いてくださり、本当にありがとうございました。

(ページ順に)
株式会社 電通 若者研究部 奈木れい さま
長崎大学核兵器廃絶研究センター・客員研究員 桐谷多恵子 さま
●切明千枝子 さま
長崎原爆資料館 さま
ポップコーヒーズ 宮房武亮 さま
福岡県環境部環境保全課水質係 さま
福岡市こども総合センター 久保健二 さま
環境省自然環境局総務課動物愛護管理室 さま
毎日新聞福岡報道部 川上珠実 さま
福岡マスジドアンヌールイスラム文化センター さま
福岡市役所市民局・防災危機管理部・防災危機管理課 松浦裕樹 さま、西川秀一郎 さま
LGBT-JAPAN 田附亮 さま
●東京大学名誉教授 上野千鶴子 さま
※所属・役職表記等は2017年12月時点のものです